いろいろな視点から診る「総合診療医」
ブログ2020.09.11
まだまだ暑い日が続きますね。
みなさん、少しでも体力をつけて熱中症予防にも気をつけていきましょう。
ところで、患者さんの症状を様々な視点から、多角的に診察を行う「総合診療医」をご存じでしょうか?
専門医療が広く知られる中で、「総合診療」は特定の専門科や疾患にこだわらず、心身も含めた多様な症状に対して診察と治療を行います。
今回は当院の取り組みも含めてお話をさせてもらいます。
総合診療とは?
「いろいろなクリニック、医院を転々と受診した」という経験はありませんか?
受診した外来で診察や治療ができないと判断された場合は、別の医療機関の受診を薦められることが多いと思います。
場合によっては、それぞれの医療機関で検査を行ったり、診断に至るまでに必要以上の手順や診療が生じてしまったり、ということが起こり得ます。
総合診療では、心身を含めた広い視点で診察を行い、その上で特定の疾患に対する精査や専門的な治療が必要と判断した場合に、然るべき医療機関と連携を行い適切な診断・治療を行うことを目標としています。
おかしいかな?と思ったら総合診療へ
いつもと調子が違う、体調がすぐれない…といった身体の異変を感じた場合、中にはご自身でも気付けない疾患が隠れていることがありますので、総合診療の受診を考えてみてください。
例えば、単なる風邪だと思っていたら、実際には肺の病気だったというケースや、日中の眠気の原因は寝不足のせいだと思っていたら、頭の中に病気が見つかるということもあり得ます。
このように総合診療は、疾患に関連するさまざまな角度からの視点で診察を行い、病気の早期発見・早期治療に繋げることを目指しています。
地域のかかりつけ医としての「総合診療」
草花クリニックのある、あきる野市は、65歳以上の高齢者が2万4170人(令和2年7月1日現在)と総人口の約3割を占めており、高齢の方が多くいらっしゃいます。
高齢化や少子化に伴う地域社会の変化により、医療を提供する体制も変化が求められています。
これらの地域の社会的背景から症状や疾患を問わず、診療科をまたいで診療を行う医師が、近年の地域医療には求められています。
当院における「総合診療」
草花クリニックでは「地域の皆さまが安心して暮らせる総合診療」をコンセプトに全人的なアプローチを重視する診療を目指して日々取り組んでいます。
外来患者さんはもちろんのこと、入院されている患者さんや訪問診療を受けられている患者さんを含め、疾患の性状やそれぞれの段階に応じて、必要な医療、介護などを判断し専門医療機関との連携も行っています。
また、診察・治療だけに限らず、病気の予防法や生活習慣の見直しなど、健康な毎日をお過ごしいただくためのアドバイスや、介護予防といった観点からの生活サポートも行っています。
当院では、これからも地域の皆さまのかかりつけ医として、安心な総合診療の提供を行い、患者さんに寄り添いながら地域医療を支えていきます。
少しでも気になる症状などがあれば、どうぞ当院へお気軽にご相談ください。