胸の痛みの原因・考えられる病気は?
ブログ2021.03.30
こんにちは!理事の下村薫です。 日に日に春めき、暖かい日が多くなってきました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
さて、今回は「胸の痛み(胸痛)」についてお話したいと思います。
突然今までに感じたことのない胸の痛みを感じたら不安になりますよね。
「胸が痛い」という症状の出る病気には、様々なものがあります。
中には「心筋梗塞」など、緊急を要する病気もありますので、まずは緊急性の高い症状と対処法から見ていきましょう。
緊急性の高い胸の痛みは救急外来へ
胸の痛みに加えて次のような症状がある場合は、緊急性が高い可能性があります。早急な救急外来の受診をおすすめいたします。
緊急性の高い症状セルフチェック
- 突然、激しい胸の痛みを感じた
- 激しい胸の痛みが数分の間持続する
- 胸の痛みが広がる、移動する
- 冷や汗が出る
- 吐き気がする
- 息苦しく、意識がぼーっとする
- 血圧や呼吸数の変化が見られる
自分の体のこととはいえ、緊急性を的確に判断するのはとても難しいことです。
生命の危険を伴う場合もございますので、少しでも不安に感じたら、草花クリニックまでご相談ください。
■草花クリニック 電話でのご相談
042-558-7127 042-558-7127
心臓以外に胸が痛い原因がある場合
実は、胸の痛みを感じて受診される患者さまの中には、心臓以外に原因がある場合もあります。
外来でよく見かける胸の痛みの原因を、痛みの特徴から5つに分けてみていきましょう。
体を動かす・抑えると胸が痛い
筋肉や骨格系に原因がある場合は、体を動かしたり、胸を抑えたりすると痛みを感じます。
咳や深呼吸で胸の痛みが強くなる
比較的若い方で、急に胸の痛みが起こった場合には、肋骨や軟骨が炎症を起こしているかもしれません。その際、咳をしたり、大きく息を吸ったりすると、胸の痛みが強くなります。 ピンポイントに痛みが現れますが、皮膚が赤くなったり、腫れたりはしないのが特徴です。
<何科を受診すればいいの?>
鎮痛剤を処方して症状を緩和することができますので、心当たりの方は草花クリニック内科までご相談ください。
腕や体幹を動かすと胸の痛みが強くなる
胸壁の筋肉痛も、比較的若い方で慣れない運動や作業をした方によくみられます。
腕や体幹を動かすと胸の痛みが強くなり、痛くなったりおさまったりが数日間続くのが特徴です。
<何科を受診すればいいの?>
この場合も一度内科までご相談ください。
安静にし、湿布を貼ることで痛みが改善されます。
片側にびりびり電気が走るような胸の痛み
胸の痛みには、皮膚が原因の場合も考えられます。
例えば帯状疱疹(たいじょうほうしん)の時は、まず体の片側にぴりぴり、ひりひりと電気の走るような痛みが初期症状として現れ、洋服の衣擦れでも痛みを感じることがあるのが特徴です。
皮膚症状の湿疹が出るのは胸などに痛みを感じた数日後のことが多いです。
<何科を受診すればいいの?>
痛みだけの段階で判断することは難しいため、まずはお気軽に草花クリニック内科までお問い合わせください。
当院では皮膚科の診療も行っているため、帯状疱疹だった場合も対応できます。2~3日後に再度皮膚科へ来院していただき、抗ウイルス薬で治療いたします。
鼻水、くしゃみ、のどの痛みに続いて起きる胸の痛み
胸膜という肺を包む膜に炎症が起きている場合にも胸の痛みが現れます。
鼻水、くしゃみ、のどの痛みなどの症状に続いて胸の痛みが起き、時に腹痛の症状も出ます。
<何科を受診すればいいの?>
胸部レントゲンの結果と共に経過を見ていく必要があるため、草花クリニック内科までご相談ください。
原因によっても対処法は変わりますが、鎮痛薬の内服などで治療していきます。
体を動かした際や明け方の胸の痛み
体を動かした際や、明け方に胸の痛みを感じるという方は狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患が原因として考えられます。 特徴としては動作時に痛みを感じることが多く、胸以外に腕や肩にも痛みが走ることがあります。
冷や汗や吐き気を伴い、びりびり、ずきずきというよりはぎゅーっとした圧迫感を感じる方が多いです。
<何科を受診すればいいの?>
症状に当てはまる方は、草花クリニック内科までご相談ください。
心電図検査を行い、必要に応じて薬を処方します。状態によっては、より高度な治療が受けられる他院を速やかにご紹介することもできます。
上記以外で漠然とした胸の痛みがある
ここまでご紹介した以外で漠然とした胸の痛みがある場合は、胃食道逆流症や精神的なストレスが原因のことがございます。
<何科を受診すればいいの?>
お困りの際はご自身で判断せず、お気軽に草花クリニックまでご相談ください。
突然の胸の痛み。自分で判断せず、ご相談ください。
今回は、「胸の痛み」の原因や考えられる病気についてご紹介いたしました。
命の危険を伴うこともありますので、胸の痛みがある際は、まず一度病院までご相談ください。
新型コロナウイルス感染症の流行が続いています。
1日も早く以前の日常が戻るように、うがい、手洗い、マスクといった基本的な対策と共に、不要不急の外出を避けるなど、気を抜かずに生活しましょう。