頭痛の原因・考えられる病気は?
ブログ2021.05.24
こんにちは!理事の下村薫です。
今回は「頭痛」についてお話ししたいと思います。
頭痛を抱えている方の中には繰り返し症状が出る方も多いため、中には「いつものこと」と考えて病院を受診されない方もいらっしゃいます。
頭痛が見られる病気にはさまざまな種類があり、中には「くも膜下出血」をはじめとする緊急を要する病気もあるため、注意が必要です。
診察によって適切な治療に繋げられることもありますので、お悩みの方はお気軽に草花クリニックへご相談ください。
まずは緊急性の高い頭痛の症状と、治療法についても確認していきましょう。
緊急性の高い頭痛の症状はすぐに受診を
下記のような頭痛の症状がある方は、緊急性の高い病気の可能性があります。
すぐに病院を受診しましょう。
緊急性の高い症状セルフチェック
- 突然の激しい頭痛
- 今までとは異なる頭痛
- 吐き気や嘔吐を伴う頭痛
- 発熱を伴う頭痛
- 症状が徐々に悪化する頭痛
このような頭痛がある場合には、ご自身では判断せず、草花クリニックまでご相談ください。
緊急性のある病気が疑われる場合、詳しい検査と治療が必要となるため、速やかに他院へご紹介いたします。
■草花クリニック 電話でのご相談
042-558-7127042-558-7127
今までに体験したことがないような激しい頭痛
「くも膜下出血」
発症した場合、突然頭が割れるような激しい頭痛に襲われ、吐き気・嘔吐を伴います。
意識が朦朧としたり、意識を失ったりすることもあります。
発症する前兆として、急な頭痛や目の異常(二重に見えるなど)、めまいや吐き気を感じる方もいらっしゃいます。
命の危険につながるため、症状が現れたらなるべく早い受診が必要です。
頭痛に加えて発熱があるが、鼻水や咳、のどの痛みはない
「髄膜炎」
頭痛のほかに発熱が見られますが、鼻水、咳、のどの痛みなどは伴わないことが多いです。
初期は風邪のような症状のため、治療が遅れる場合もあり、注意が必要です。
細菌の感染が原因で起こる髄膜炎の場合は致死率が高く、助かっても重い後遺症が残る場合があるため、早期の受診と治療が大切です。
50歳以上の女性で視力低下や吐き気を伴う頭痛
「緑内障発作」
50歳以上の女性の方に多く見られます。
頭痛は左右どちらかで、視力低下など目の症状と吐き気・嘔吐を伴うことが多いです。
治療が遅れると失明につながることもありますので、速やかな対応が大切です。
頭痛や認知症のような症状、歩きにくさを感じる
「慢性硬膜下血種」
1~2ヶ月以内に転んだり、軽く頭をぶつけたりした方によく見られます。
頭をぶつけた後、硬膜と脳との隙間に少しずつ血が溜まってしまう病気です。
朝に強くにぶい頭痛があることが多く、他にも認知症・物忘れや、歩きにくさが突然現れるなど、普段と違う症状が出ることがあります。
基本的には適切な治療を受けることで症状が改善します。できるだけ早い受診と治療をおすすめいたします。
飲酒時に頭を打ったことを忘れているケースや、ご高齢の方で認知症と間違えられるケースもありますので、ご注意ください。
頭痛に加えて体重減少や全身の痛みを感じる
「巨細胞性動脈炎」
頭痛のほかにだるさ、37.5℃以上の発熱、体重減少、全身痛といった全身の症状が見られます。
血液検査の結果、炎症反応が高く出ることが特徴です。
治療は「ステロイド内服」となります。
治療が遅れると失明する可能性があるため、早期治療が重要です。
緊急性の高い病気が疑われる頭痛の場合、専門的な検査や治療が必要となります。
早く治療を開始することで命が助かる場合や、症状が改善しやすくなる場合がありますので、これらの頭痛が見られた場合にはすぐにご連絡ください。
繰り返し起こる頭痛
緊急性の高い頭痛以外にも、「慢性頭痛」と呼ばれる日常的に繰り返し起こる頭痛があります。
その中で、今回は「片頭痛」と「緊張型頭痛」についてご紹介します。
頭の片側が脈打つような頭痛
「片頭痛」
原因はストレスや寝不足・寝過ぎ、気圧の変化(「気象病」や「天気痛」とも呼ばれます)、女性ホルモンの変化、飲酒など、さまざまなものがあります。
頭の左右どちらかがずきずきとリズムを刻んで傷むのが特徴で、痛みは4~72時間ほど続き、吐き気や嘔吐を伴うことも多く見られます。
痛みが増して日常生活が難しくなることがありますので、内服薬を使って治療していきましょう。
発作時は「鎮痛薬」「制吐薬」「トリプタン系薬」などを使用して頭痛を抑えます。
また、「予防薬」もあわせて内服する必要があります。
頭の両側に圧迫感や締め付け感が強く感じられる頭痛
「緊張型頭痛」
原因はストレスとされており、ストレスが溜まってくると症状が増悪するとされています。
コロナ禍ということもあり、自宅でテレワークをされていらっしゃる方も多いと思いますが、長時間一定の姿勢を保つと筋肉の疲労で神経が刺激されて発症することもあります。
ステイホームでできる気分転換法を見つけて、ストレスを解消していきましょう。
治療は「鎮痛薬」「漢方薬」の内服のほか、生活の改善も有効です。生活指導も行うことができますので、お気軽にご相談ください。
紹介した病気のほかに、お薬による頭痛や、うつ病など精神的な病気によっても頭痛があらわれる場合があります。
少しでも気になる症状があれば、草花クリニックへ一度ご相談ください。
症状に応じて草花クリニックから各科、脳外科、神経内科、眼科など専門的な検査、治療ができる他院へご紹介いたします。
今回は、多くの方が経験したことが多い身近な症状、「頭痛」についてお話ししました。
新型コロナウイルス感染症の流行が続いていますが、一方でワクチン接種が始まるなど、明るいニュースもあります。
引き続き、感染症対策を徹底し、うがい・手洗い・マスクの着用を忘れず、また三密を避け不要不急の外出は控えるなど、工夫をしながら毎日を過ごしましょう。