インフルエンザワクチンで予防を【2022】
ブログ2022.09.16
皆さまこんにちは、あきる野市にある草花クリニックの外来看護課です。
空も秋色を帯びてまいりましたが、夏の疲れなど出ておりませんでしょうか。
新型コロナウイルス感染症の第7波の渦中では、外来診療が混雑し、お電話がつながりにくい状況になるなど、大変ご不便をお掛けして申し訳ございませんでした。
出来るだけご希望に添えるよう、職員一丸となって対応しておりますので、ご理解の程、何卒よろしくお願い申し上げます。
さて、新型コロナウイルスと同様に流行が気になるのが「インフルエンザ」です。
今回は流行予想をはじめ、いつからワクチンの予防接種が始まるのかなど「2022年のインフルエンザ」についてお話しさせていただきます。
2022年もインフルエンザワクチンの予防接種が推奨
新型コロナウイルス感染症の流行以降、国内でのインフルエンザの流行はほとんどみられておらず、昨年危惧されていた「新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行」もありませんでした。
そうなると、「2022年はインフルエンザワクチンを接種した方がいいのだろうか?」と迷っていらっしゃる方も多いと思います。
結論からお話しすると、一般社団法人日本感染症学会や、日本ワクチン学会から『小児(生後6ヶ月以上)、妊婦も含めて、接種出来ない特別な理由のある方を除き出来るだけ多くの方に、インフルエンザワクチンの積極的な接種を推奨します。』との見解が示されています。
インフルエンザワクチン接種が推奨される理由
(1)集団免疫の低下による流行の可能性
2020年2月以降、国内でのインフルエンザの流行はほとんどみられておりません。
そのため、インフルエンザに対する免疫を持たない方が増えている可能性も。
一度感染が起こると、大きな流行に結びつくおそれがあるため、注意が必要です。
(2)国際的な人的移動制限の緩和による流行のおそれ
北半球の冬季インフルエンザを予測する際、先に流行シーズンを迎える南半球のオーストラリアの流行状況が参考にされています。
2022年、オーストラリアでは4月後半から報告数が増加し、例年を超える患者数になりました。
今後、海外からの入国が緩和されることで人的交流が増加すると、国内へインフルエンザウイルスが持ち込まれ、同様の流行が起こる可能性があります。
(3)「A香港型」のインフルエンザ流行の懸念
2022年度、中国とオーストラリアで検出されたインフルエンザウイルスの中で型がわかったもののうち、約80%が「A香港型」でした。
A香港型は重症化しやすいのが特徴で、流行するとインフルエンザによる死亡や入院が増えることで知られており、特に警戒が必要とされています。
インフルエンザワクチンの接種は、重症化を防ぐことにも一定の効果があるとされていますので、早めの接種で予防していきましょう。
特にインフルエンザワクチンの予防接種が推奨される方
- 65歳以上の方
- 年齢に関係なく、心臓や血管、腎臓、呼吸器、肝臓、血液、代謝内分泌(糖尿病含む)、神経筋疾患などの慢性の持病のある方
- 免疫機能に障害のある方
- 悪性腫瘍で治療中の方
- 高度肥満の方
- 医療従事者、エッセンシャルワーカーの方
インフルエンザ合併症のリスクの高い方
- 生後6か月以上5歳未満の乳幼児
- 神経疾患のあるお子さん
- 妊娠中の方
- その他特定の基礎疾患を持つ方
また、「ワクチンの接種が推奨される方と一緒に生活されている方」や、「学校や職場で人との接触の多い方」も積極的に予防接種を受けていただきたいとされています。
2022年のインフルエンザ予防接種はいつから?
2022年のインフルエンザワクチンは、10月中旬からの接種開始を予定しております。
当院でのインフルエンザワクチン接種開始に関しては、決まり次第、院内掲示およびホームページにてご案内させていただきます。
また、昨年までは安全性についての知見が十分でなかったため、新型コロナウイルスのワクチンとインフルエンザワクチンの接種は2週間以上間隔をあける必要がありましたが、今年は「新型コロナウイルスのワクチンとインフルエンザワクチンの同時接種が可能」と厚生労働省から発表がありました。
同日はもちろん、2~3日後や1週間後でも実施できるため、体調に合わせて接種時期もご検討いただけるようになりました。
インフルエンザワクチンの予防接種をご検討ください
インフルエンザワクチンの供給状況については、例年の傾向を考えると不安定となることが予想されます。受診前にお電話で確認のうえ、ご来院いただきますようお願い申し上げます。
毎年のお願いとなりますが、ご自身のみでなく、周りの方々のためにもワクチン接種を是非ご検討ください。お待ちしております。