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在宅診療 ~医療と介護を両輪に~ 後編

ブログ2023.07.10

在宅診療~医療と介護を両輪に~ 後編

こんにちは!理事の下村薫です。
前編の「在宅診療~医療と介護を両輪に~ 前編」に引き続き、今回も在宅診療のお話です。

ご高齢の方の中には、病気を抱えて自宅で過ごすことに不安を感じる方もいらっしゃると思います。
「家族に負担がかかりすぎるのではないか」「症状が急に悪くなったらどうしよう」と心配は尽きないかもしれません。

在宅診療は介護や医療の専門職が常駐していない「生活の場である家」で治療を続ける点が、病院や施設での治療と大きく異なります。ご高齢の方をご自宅でサポートするためには医療と介護、両方の視点を持つことがとても大切です。
草花クリニック在宅診療の「医療の視点」「介護の視点」をそれぞれご紹介いたします。

在宅診療「医療の視点」

草花クリニック在宅診療の医療の視点では、代表的な疾患の終末期の経過モデル「終末期の疾病の3つの軌道学」を活用しています。

終末期の疾病の3つの軌道学

がんの場合:比較的長い間機能は保たれ、最後の2ヵ月くらいで急速に機能が低下する経過を辿ります。

心・肺疾患末期の場合:急性増悪(急に症状が悪くなること)を繰り返しながら徐々に機能低下し、最後は比較的急な経過を辿ります。

認知症・老衰などの場合:機能が低下した状態が長く続き、さらにゆっくりと機能が低下していく経過を辿ります。

この軌道学を参考に患者さま一人ひとりに合わせ、どれくらいの期間でどういう経過を辿るかおおよその予想を立て、先手先手を打てるよう準備します。

在宅診療「介護の視点」

介護の視点では、食事・排泄・睡眠・移動・清潔・喜びの「生活を支える6つの視点」を大切にすることによって、生活の質を保っていきます。

生活を支える6つの視点

在宅診療の場合、食事の支度や入浴時などご家族の介護が必要になる場合がありますが、ご家族の介護負担を軽減するため、介護サービスを利用することもできます

ケアマネジャーがご本人やご家族の希望に沿って、一人ひとりに合わせたケアプランをご提案。適切なサービスの利用などについてご案内いたします。費用はプランによっても異なりますが、入院と比較すると半分から3分の1に抑えられることが多いです。

在宅診療ではこのような医療と介護の視点をもつことで、ご自宅でも無理なく安心して生活できるようお手伝いいたします。

地域のかかりつけ医 多職種連携で皆さんを支えます

草花クリニックの特色の一つは、医療と介護の両方を担っていることです。

介護の分野では介護のコーディネーターであるケアマネジャーがいる他、2022年10月に居宅介護・訪問看護の事務所が草花クリニックと同地区に移転してきたため、より訪問診療と連携しやすくなりました。

東京都あきる野市にある草花クリニック居宅介護・訪問看護の事務所

訪問系のサービスは、訪問リハビリ・訪問マッサージ・訪問栄養・訪問介護と充実しており、ご自宅にいながら様々な健康サポートを受けることができます。

ご自宅での一人暮らしが不安という場合には当法人が運営している「サービス付き高齢者向け住宅 シニアハウスくさばな」という住まいの選択肢もあります。

東京都あきる野市にあるサービス付き高齢者向け住宅 シニアハウスくさばな

サービス付き高齢者向け住宅は老人ホームなどと比較して外出などの自由度が高く、一人ひとりの状態に合わせて訪問診療や訪問看護サービスを受けることができるため、医療面も介護面も、安心して暮らすことができます。

通所介護(デイサービス)でも介護福祉士や介護職員初任者研修を取得したプロによるサービスが受けられますので、実現したい暮らしに合わせてサービスをお選びいただけます。

クリニックの外来、病棟機能と共に、在宅診療でもかかりつけ医として地域の皆さんと共に歩みます。法人内連携だけでなく、地域の医療機関・介護施設とも連携しておりますので、お気軽にご相談ください。

日々をより豊かにする在宅診療

前回から2回に分けて、当法人が力を入れている在宅診療についてご紹介いたしました。

在宅診療

在宅診療は最期の時に限った治療ではありませんが、人生の最終段階の過ごし方を考えることは、日々をより豊かに暮らすことになり、早めに在宅診療を導入することで最期の時にも慌てず、自宅での穏やかな看取りにつながります。

すべての人に笑顔を」を実現できるよう、当院は地域のかかりつけ医として責任を持って皆さまに伴走いたします。何なりとご相談ください。