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感染症の種類と対策

ブログ2023.11.17

感染症の種類と対策

こんにちは!理事の下村薫です。
新型コロナウイルス感染症が2023年5月8日に5類感染症に移行してから約6ヵ月が経過した今、新型コロナウイルス感染症の感染者数が増加傾向にある他、インフルエンザやプール熱の流行も拡大しています。

いずれもウイルス感染症ですが、対策が少しずつ異なります
冬は乾燥しやすく、ウイルス性の感染症が流行しやすいため、改めて感染症の種類と対策方法を確認しておきましょう。

新型コロナウイルス感染症

新型コロナウイルス感染症は、風邪との区別が付きづらい症状で、味覚・嗅覚障害の症状が出る方もいらっしゃいます。症状は人によって異なりますので、体調が悪い時は自己判断せず、まずは市販の抗原キットなどで、抗原検査をしてみることがおすすめです。

感染経路は、感染者のせき・くしゃみ・会話の際などに排出されるウイルスを含むエアロゾルの吸入や、接触感染などと考えられていますので、感染対策は5類感染症移行前と同様、うがい・手洗い・咳エチケットなどが有効です。

マスク着用が推奨されている場所

3月からマスク着用は個人の判断となっていますが、厚生労働省でも、重症化しやすい高齢者が多い所や電車をはじめとした混雑した空間、病院などでは引き続きマスクの着用を推奨しています。
また、換気も引き続き対策に有効ですので、心がけましょう。

学校保健法により、発症した後5日を経過し、かつ、症状の軽快後1日を経過するまで出席停止となります。

新型コロナウイルスのワクチン

新型コロナワクチンは、生後6ヶ月以上で初回接種(1回目・2回目)が完了している方を対象に2024年3月31日まで無料で受けられます。詳細については市から届くお知らせをご確認ください。

また、新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンは同時接種ができますが、インフルエンザ以外のワクチンは新型コロナワクチンとの併用ができません。当院では、念のため新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンは2週間の間隔を空けて実施しています
お子さまの場合、インフルエンザ以外のワクチンとの兼ね合いもありますので、かかりつけ医とよくご相談ください。

インフルエンザ

例年は冬季に流行するインフルエンザですが、2023年は都内でも9月に流行注意報が出るなど、季節外れの流行が続いています。
インフルエンザの症状は風邪と似ていますが、よりだるさや筋肉痛が強くなります

インフルエンザで感じるだるさ

感染対策は新型コロナウイルス感染症と同様にうがい・手洗い・咳エチケット・換気対策などです。

こちらも学校保健法で発症後5日経過し、かつ、解熱後2日間過ぎるまで出席停止となります。

インフルエンザのワクチン

インフルエンザのワクチン

インフルエンザワクチンは草花クリニックでも取り扱っております。
予防接種の効果があらわれるまでに時間がかかりますので、できるだけ早めに予防接種を済ませておきましょう。ワクチンの在庫状況などは、以下のページよりご確認ください。
2023-2024年インフルエンザ予防接種のご案内

プール熱(咽頭結膜炎)

プール熱(咽頭結膜炎)は、38℃を超える発熱とのどの痛み、結膜炎や目の痛みなどの症状が見られる、アデノウイルスによる小児の急性ウイルス性感染症です。
例年、夏にプールを介して子供たちの間で流行するため「プール熱」と呼ばれます。

夏にプールを介して子供たちの間で流行するため「プール熱」と呼ばれます

新型コロナウイルス感染症やインフルエンザの対策と違う点は、アルコール消毒が効きにくいことです。
感染症対策はうがい手洗いと共に、感染者とタオルを使い分けたり、ドアノブを次亜塩素酸で消毒したりするなどの接触感染対策が有効です。

ウイルスの潜伏期間は5~7日で、学校保健法による出席停止は症状がなくなってから2日間が過ぎるまでとなります。

冬に向けた感染症対策を

11月になり空気も乾燥しはじめ、気温もぐっと低くなってきました。
ウイルスが活動しやすい時期になりますので、感染症には十分注意していきましょう。

特に新型コロナウイルス感染症は5類感染症に移行しても、感染力の大きな低下があった訳ではないため、引き続き集団感染や重症化の可能性があり油断はできません。

後遺症の一例

無事回復できても、年齢や症状の軽重を問わず、日常に戻ることが困難な強い疲労感や倦怠感、記憶力・集中力の低下、長期間の発熱や嗅覚・味覚障害などの後遺症が残ることがあり、人によっては改善まで数ヵ月から一年程度かかるケースもあるため、子供から高齢者まで注意が必要です。

冬に向けて、適切な感染対策を続けましょう。