大腸内視鏡検査で腸も不安もスッキリ!
ブログ2017.09.04
今回は「腸」のおはなし、大腸内視鏡検査についてです。
大腸がんは、すべてのがん死亡のうち、男性の第3位、女性の第1位なのをご存知ですか?
大腸がんは、「早期では症状がない」というケースが多く、その多くは大腸内視鏡検査で発見されることがほとんどです。発症してから症状が出るまで、長い時間がかかるのも大腸がんの特徴とも言えます。
では、大腸がんを患うと、どのような症状が現れるのか…?
気になる主な症状を見てみましょう。
大腸がんでよく見られる症状
大腸がんには下記のような症状が見られます。このような症状が表れたら、ぜひ大腸内視鏡検査をお勧めします。
- 最近よく便秘になる / 便秘が続く
- 近ごろ下痢が多い
- 下痢と便秘をくり返している
- 便が細くなった / 太い便が出ない
- ときどきお腹が痛くなることがある
- よくお腹がはることがある
- 血便がある / 便に血が付いている/便潜血検査でひっかかった
年齢を重ねるにつれ、大腸がんになる確率も上がります。目安として40歳を超えたら一度は大腸内視鏡検査を受けるようにしましょう。
大腸内視鏡検査で早期発見を!
ご存知の方も多いと思いますが、近年、がんは早期発見・早期治療で、完治することができる病気になりつつあります。その第一歩が大腸内視鏡検査となるわけですが、どのような検査なのでしょうか。
苦痛の少ない検査
大腸内視鏡検査は、太さ10mm程度の細長く軟らかい内視鏡を使い、1.5~2メートルある大腸全体を直接観察する検査です。大変な検査に思えるかも知れませんが、検査方法を工夫することによって、苦痛を最小限にすることが可能です。
大腸内視鏡検査でわかること
大腸内視鏡検査で発見できる疾患は、大腸がんだけではありません。
大腸ポリープ、大腸憩室症、炎症性腸疾患、痔などの大腸・直腸の疾患も発見することができます。
同時に治療を行い、がん化を予防
大腸がんのほとんどは、「ポリープ」と呼ばれる良性腫瘍が悪性化(がん化)したものです。
ポリープは、がんになりうる病変として捉え、ポリープの段階で発見・切除することで大腸がんになる可能性を下げることができます。大腸内視鏡検査は診断と治療を同時に行うことができる数少ない効率的な検査なのです。
苦痛を最小限に抑えた「無痛大腸内視鏡検査」
草花クリニックでは、専門医の技術により「苦痛を最小限に抑えた、患者さんにやさしい大腸内視鏡検査」を行っています。
また、検査中は会話をしながら、患者さまの体調の変化を速やかにキャッチし、穿孔等の偶発症の予防に努めています。そのため、原則として鎮静剤は使用しておりませんが、不安が強い方や過去に大腸内視鏡検査でつらい思いをされた方については相談可能です。
若い方からご高齢な方まで安心して検査を受けていただけるよう配慮しています。
消化器内視鏡専門医が検査を担当します。
症例経験豊富な内視鏡専門医が年間約150件程度の大腸内視鏡検査を行っています。
小さな病変も見逃しません!
2014年4月に海外の論文(New England Journal of Medicine)で、大腸内視鏡における大腸腺腫発見率(ADR)の高い医師は、大腸がん発生のリスクと死亡の両方を減少させているということが報告されました。具体的には、35%以上が望ましく、極めて丁寧な観察を行うと60%になるとされています。当院の過去3年間(平成26~28年)の大腸腺腫発見率(ADR)は68~72%と、まさに高レベルといえます。
年 | 腺腫有 | 総人数 | 発見率 |
---|---|---|---|
平成26年 | 78 | 113 | 69% |
平成27年 | 106 | 157 | 68% |
平成28年 | 110 | 152 | 72% |
合計 | 294 | 442 | 70% |
最新技術を備えた内視鏡を使用
大腸ポリープ発見率を高める工夫としてNBI観察(Narrow band imaging:血管を強調し、腫瘍を発見しやすくする機能)や拡大内視鏡(80~100倍に拡大してポリープやがんの質的診断を行う方法)を積極的に採用しております。
心も身体も負担の少ない外来日帰り手術
当クリニックでは可能な限り、日帰りで内視鏡手術(ポリープ切除術)を行なっております。また、ご高齢な方や心臓・肺などに基礎疾患がある方については、入院での内視鏡手術を行っています。
検査結果を丁寧にわかりやすく説明
検査結果については、検査中に撮影した内視鏡画像およびイラストを用いて詳しくご説明いたします。また、大腸内視鏡検査で撮影した患部のハイライト写真をお渡ししておりますので、他の病院を受診された際にも参考にしていただけます。
クリニックでも可能ながんの治療
実際に当クリニックで発見される大腸がんの頻度は毎年5~6%程度に及びますが、その半数以上は早期がんであり、外科的手術に至ることなく、当クリニックの内視鏡的切除で完治しています。
大腸内視鏡検査のこと、お気軽にご相談ください
いかがでしょうか。今回のおはなしで大腸内視鏡検査への不安がスッキリ解消されたでしょうか。一人でも多くの方に“大腸内視鏡検査を受けてみようかな”と思っていただけたら幸いです。お気軽に草花クリニックにお問い合わせください。お待ちしております。